意外と知らない人が多い疑問
結婚指輪は、左手の薬指にはめるものです。指輪にすさまじい程に疎い人であっても、当たり前に知っている話でしょう。「だから何?」という突っ込みの声もあるかもしれません。では、なぜ結婚指輪は左手の薬指にはめるのでしょうか?左手に結婚指輪をはめる理由は何でしょうか。答えられない人の方が多いでしょう。
薬指に結婚指輪をはめる理由を探ってみると、古代ギリシャ時代にたどり着きました。
絶対不可侵領域であった心臓と繋がっているから
心臓は大変神聖なものでした。万が一心臓に病気を抱えてしまった場合、諦めるしか選択肢がなかったほど。「医聖」と呼び声高かった学者であっても「心臓だけは手を付けてはならない」と、言っていたのです。さらに古代中国でも、心臓の病気だけに関しては一切手を触れませんでした。「心臓に触れるべからず」の姿勢は、何も古代時代だけの話ではないのです。そもそも心臓の病気に人の手が加わるようになったのは、100年ほど前の事。古代時代と比べると医療技術が飛躍的に発達していたのにも関わらず、触れようともしなかったのです。
医師ですらも触れるのを恐れるほど神聖なる心臓。神聖な心臓と繋がっている血管がある場所こそが、左手の薬指でした。神聖な心臓と繋がっている左手薬指に指輪をはめることで、永遠を誓うようになったと言われています。
現代における「結婚指輪を薬指につける理由」とは?
現代の感覚から見ると、何とも奇妙な話です。心臓につながる血管があるのは、左手薬指だけではありません。体中至るところに走っている血管は全て、心臓に繋がっています。また心臓は生命を司る器官ではありますが、絶対不可侵領域な場所というわけでもありません。心臓の手術は世界各国でおこなわれています。病状によっては胸を開き、心臓に直接メスを入れる場合もあるのです。
そんな中であっても、左手薬指への神聖さは古代時代と変わりません。現代における「結婚指輪を薬指にはめる理由」は、単純に昔からの習慣だからでしょう。「結婚指輪を左手薬指にはめれば、愛情を感じるから」が理由だと思われます。